手塚治虫『火の鳥』をご紹介

膨大な数の作品があふれる昨今。

私たちは何を読むかを決めるとき、その時間を使って読めるはずだった別の作品を読まないことも選択している。

短い人生、なるべく面白い作品に出会えるように人からの影響バンバン受けてこ!

目次

  1. イントロダクション
  2. 読了時間とボリューム
  3. どんな話?
  4. 読んでみた感想
  5. まとめ

1.イントロダクション

だいぶ間があいてしまいました!

第5回は名作、傑作、といわれる火の鳥です。

いつものように図書館で予約(‘ω’)♪と思っていたら、

七人待ち!?そんなに待ちたくない(;´Д`)買うか……となっていたんですが、なんと。

うちの大学の医学部図書館に手塚治虫の作品コーナーあったーーー!!!

全集がね、ギュギュっとひとつの本棚に集まって、入ってすぐのラウンジに置かれていたんです。

医学部の図書館ってとこの大学でもそうなんですか?それとも手塚治虫が卒業生だから?

いずれにせよ私にとって神のような場所でした。

Twitterで後輩(?)のツイート見て知ったよ。みつよし君ありがとう。

2.読了時間とボリューム

黒い表紙の全集は、全部で16巻ありました。

ちゃんと計算すると、読み終わるのに二日間で合わせて9時間かかりました。

内容は濃いしぶっ飛んでるしボリュームもすごいし、普通に超疲れました。

とても面白いのでどんどん読んでしまうのですが、

正直両日とも最後の一時間はやや読み飛ばし気味?ブラウジング気味?でした(-.-)

参考にしてください。

3.どんな話?

僭越ながらまとめさせていただくと、生きることについての話です。

なぜ生きるのか?そしてなぜ死ぬのか?どう生きるのが幸せなのか?いのちとは何か?

人間にとって大きすぎる問いに立ち向かった作品でした。

形式としては、火の鳥を物語の中心とした編の連なりとなっており、どの編から読み始めても単独で楽しめる構造となっています。

題名にもなっている「火の鳥」ですが、宇宙の生命エネルギーの一部のようなもの、と火の鳥自身が説明しています。

人間の目にはからだに火をまとった美しい鳥の姿に見え、生き物の心に直接語りかけることで会話もできます。

そして、その血を飲めば永遠の命が手に入る……そういう言い伝えがいつの時代も存在し、火の鳥を求める人間はあとを絶ちません。

物語が展開する場所はいちおう日本や朝鮮半島のあたりが中心となっており登場人物も日本人設定のようです。

しかし、西暦3000年とかになってくると人類は宇宙にフツ―に進出しているので、そういった枠もよく分からなくなってきます(笑)

作品の中では様々な時代を取り扱っていますが、基本的に「ものすごい過去」か「ものすごい未来」、

つまり卑弥呼の時代くらいから、西暦3000年くらいまでの両端を描いている感じです。なので私たちが生きてるような1900~2000年代の話は全くないです(これ、なぜ現代の話が無いのか?っていう国語の問題が作れそうじゃない?ちょー恣意的なやつ)。

で、もうこれは他の感想書いてる人がみんな大喜びで書いてたことなのでここではサラッといきますが、

物語が巨大なループ構造になっています。物語自体が輪廻していることに最後になって気づかされる、って感じです。

私はスピード重視で読み進めた結果ループ構造をじっくり味わうことはできませんでしたが(笑)、手塚治虫よ……頭良すぎて頭おかしくないかな(;´・ω・)

4.読んでみた感想

やっぱり絵がチャーミングすぎますよね。

(わたしはどうしても絵が好みのものを読みたがる傾向にあるらしく、だからONE PEACEは一生読もうと思わないです。笑)

私は手塚治虫の絵だと人間の四肢と、動物がかわいくて大好きです。とにかくバランスよく丸みを帯びていて。

まあそれは手塚治虫作品の大前提としてね……。

はい。ストーリーとしては、「すっげー」以外に特にこれといった感想はないです。

もしくは、まだ何も感想らしきものは浮かんでこないです(読み終えて二日しかたってないし)。

超展開スペクタクルを9時間ぶっ通しで見せられて疲れましたわ。

ですが無理やり読後の脳内をまとめてみると、

「結局いのちって何?たぶん愛のことかな。人間って文明はどんなに進化しても一人は寂しいんだな。」

こんな感じかな。

太古の話と未来の話にはそれぞれ役割があると思います。

太古の話は、人間が本来もっている色々な欲求や機能をわかりやすく表現されています。

現代社会では子孫残したい欲とか出世欲とか征服欲とか、金銭欲、老いへの恐怖、そういったものは確かに存在していますが、文明の発展や社会性フィルターによって見えづらくなっています。

ですが古代の世界では、そういうものがよりクローズアップされて物事の動機になってくるし、それについての感情・思い入れも今より強く表現されています。

苦しみ悩みながらも力強く生き延びようとするキャラクターに共感し、ともに喜怒哀楽を味わえるという魅力が強いです。

一方、未来の話は、「技術の進歩で生命の定義自体変わってしまったとしても変わらないものは何か」ということを問いかけてくるなと感じました。

未来の人間は宇宙に進出し、不動産は宇宙物件も取り扱っています。

医療の進歩で平均寿命も100歳は越えたのかなあと推測しました(あまり年寄りが出てこないのではっきりとは分かりませんが)。

冷凍睡眠やサイボーグ手術も当たり前に行われており、ロボットがあちこちで働いています。

そんな社会に生きる人間は、どことなくひ弱で無気力に見えた――みたいなことがどっかのコマに書いてありました(笑)

色んな人が出てきます。手術で生き返ったと思ったらロボットしか人間に見えずロボットに恋してしまった男の人、

ムーピーと呼ばれる不定形生物(つまり高度な感情と知能を持つメタモンです)を自分の妻とする男の人、

無人星で自分と夫の子孫を残すために冷凍睡眠で何度でも眠り、時期が来たら自分の子どもや孫、ひ孫と子どもを作って村を築こうとする女の人(なぜか女の子がうまれないので自分で子供を作り続けるしかなかった)……。

2017年ではまだちょっと実感のわかない次元かもしれませんが、それでもその人たちの愛や感情自体は、今となんら変わらないわけです。

未来、過去、未来、過去、とひっぱり回され、だんだんと手塚治虫の考える「いのち」の輪郭、の一部を、垣間見、たような気がします(笑)

「輪廻」「生きとし生けるものみな同じ」という考えが話の根底に流れているので、人間に生まれたことをもちっとありがたがって生きよう、来世は虫かもしれんしな……と考えるようになりました(*´▽`*)

4.まとめ

読み終えてぐったりしてたら、手塚治虫作品集の本棚全体が目に入りました。

この前読んでたいへんに感動した『アドルフに告ぐ』ももちろんありました。

『火の鳥』はその中の60分の1くらいのスペースしか占めてないです。

私は『ブラック・ジャック』も『鉄腕アトム』も『リボンの騎士』も『ブッダ』も読んだことありません。

手塚治虫ってほんとに死ぬまでものすごいスピードで漫画を描き続けたんでしょね。超えなじぇてぃっく……。

クソおもしろいです。読む価値があるかと聞かれたら大いにあると思います。ものすごく疲れますけどね。

私は大学を卒業するまでに、あの本棚を制覇することに決めました☆笑

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